平成27年5月から、空家対策特別措置法が施行されました。
放置したままの空き家は、行政から”特定空家等”に認定されて”勧告”が出されると、
固定資産税の住宅用地特例から除外され、固定資産税が最大6倍になります。
”特定空家等”と認定されてしまう判断基準は以下の4点です。
①保安上危険 :放置すれば倒壊する恐れがある。
②衛生上有害 :排水等の流出による臭気の発生、ゴミの不法投棄によるネズミ等が発生。
③周囲の景観を損なう:窓ガラスが割れたまま放置。害獣の侵入。雑草が伸び放題。
④周辺治安上不適切 :無施錠で侵入が容易。立木が道路上にはみ出し歩行者に危険。
空家の維持管理を怠ると…
・資産価値が低下して、売却・修繕にも多額の費用が掛かります。
・特定空家に認定されて固定資産税が6倍になります。
・勧告を受けて対応しないと最大50万円の罰金と解体費用の請求がある。
・相続から3年経過して売却すると譲渡所得の特別控除の特例が受けられない。
「相続放棄」をしても放棄した相続人に管理義務は残る。
たとえ相続放棄をしても、空家物件の管理義務は相続対象者に属します。
特定空家等と認定されてしまえば改善義務と、上記の罰金・解体費用の請求などを受ける場合もあります。
Sさん(60才)の場合。
・3年前に父を95才で亡くした。母も10年前に他界。
・遺産 預貯金1千万円、都内の実家の土地建物、九州の先祖代々の土地50筆
・実家の建物は老朽化し、ゴミ屋敷状態で倒壊の危険性がある。
・九州の土地に関しては移住の予定はなく固定資産税の負担がかかる。
そのため
①費用対効果を算出して相続放棄することに決めた。
↓
②相続放棄をしても管理義務が残る事が分かる。
↓
③実家物件の相続財産管理人の選任を家庭裁判所に申し立てることを検討。
↓
④③を検討したが、弁護士費用等が多額になるため申し立てを断念した。
結果として頼るあてもないSさんは、相続放棄することで相続税や固定資産税等を払う必要はなくなったがなんの資産も相続できず、実家の建物の管理義務のみが残り所有権のない建物の管理コストのみを負い続けなければならないことになったのです。
そして、管理義務を怠り特定空家に認定された場合は、罰金や解体費用の請求が待っているのです。
今後Sさんの実家ように、所有者のいない放置された「中ぶらりんな空家」が増加すると懸念されます。
相続人がやるべきこと
①自分の目で土地建物の現状を把握する。
②物件を数値化する・・・実勢売買金額、賃貸収入、解体費用、リフォーム費用
③早期に相談、方向性を策定して決断する。”引き延ばし”は大事に至ります。
月一回のサービスで安心・安全を手に入れる事ができます。
以上の問題点を解消するために弊社の空家見回り警備サービスを活用されては如何でしょうか?
地元住民の警備員が責任を持って所有者の管理義務代行を致します。
最低限のコストで賢く資産を維持し続けませんか?